着ぐるみの原型制作。顔手足歯のように毛がない部分を別々に作り、型取りするまでが私の仕事でした。本来毛のある後頭部や首の付け根など、毛がなかったらどのような形をしているのかが苦労したところです。動物制作全般に言えることですが、解剖図や丸裸の資料はほとんど手に入らないので、構造のよく似た動物の資料を参考にしたり、いろんなアングルの資料を集めて自分流に形を解釈して作っています。ちなみにルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ビンチのすごいところは、実際にその動物を解剖してから制作を始めるというところです。
今回の発見はゴリラの頭頂部の張り出しで、ゴリラの頭蓋骨にはアイスラッガーのような突起があるのです。そのためゴリラの頭はとんがり帽子のような形になっているというわけです.。それからゴリラの顔にかなり個体差があるのに驚きました。人間に近い種族だから顔の造形を見分けやすいのか、それとも他の動物に比べより複雑な遺伝子を持っているせいなのか、写真をかなり集めましたが、人間のようにそれぞれ特徴があるのです。

原寸大

40cm
制作日記

霊長類は大きさ様々200種類ものなかまがいるのですが、その中でもゴリラは最大の霊長類で身長はオスが160〜180cm・体重140〜180キロ、メスが125〜155cm・体重75〜90キロ、人間の5倍の筋力があるといわれています。毛の色や体のプロポーションの違いから、マウンテンゴリラ・西ローランドゴリラ・東ローランドゴリラの3種に分類されています。ローランドゴリラが西と東に分かれているのは、2つの地域はザイール川で隔てられており、ゴリラは自発的には泳がないので、それぞれ別に種が発展していったためです。推定生息数はマウンテンゴリラが数百頭、ローランドゴリラが4万頭〜10万頭で年間5000頭以上減少しており絶滅が心配されています。オスは大人になると背中の毛が白くなりシルバーバックと呼ばれ、この1頭のオスを中心に数頭のメスとその子たち5〜30頭の群れで暮らしています。面白いのは、今では最も有名な動物の1つであるゴリラが、数十年前まではネッシーと同じくUMA(未確認生物)として学者たちにその存在を全面否定されていたということです。学者の常識などあてになりませんね。それからゴリラはチンパンジーとともに人間に最も近い生物であり、その染色体(機能しているDNA)は人間と1%しか変わらないのです。野生の哺乳動物はオスとメスの体格差がほとんどない場合が多いのですが、上のデータにあるようにゴリラもチンパンジーもメスとオスがまるで別の種であるかのごとく違います。そういう所も人間に似ています。

ローランドゴリラ
36cm
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