熊はなぜ冬眠するのか?

コウモリ・ヤマネ・シマリスなどの小型の恒温動物は体重のわりに表面積が大きいため、体温を維持するのに大量のエネルギーが必要です。食料の乏しい冬にはそれだけの栄養を採ることができないので冬眠せざるを得なくなります。

冬眠中、体温は気温と同じくらいになり(ヤマネ0度・コウモリ5度)、心拍数・呼吸数も大幅に低下、臓器や脳の活動も控えられ仮死状態になる。このときは叩いても目覚めません。このようにして代謝を下げ(シマリスで1/40)エネルギーを節約して冬を乗り切るのです。

ヤマネ 6〜8cm

シマリス 12〜22cm

左図のような立方体があり、重さを1kg、1面の面積を1とする。表面積は6です。

これを8個積むと重さは8kgだが表面積は24・・・8倍とならず4倍に抑えられています。

つまり体の大きい動物ほど体重のわりに表面積が小さく、寒さに強いことになります。熊も寒い地方の種ほど大型です。しかしいくら寒さに強いといっても食料となる小動物が姿を消し、木の実なども雪に埋もれてしまうので、春までの期間飢え死にしないくらいにエネルギーを節約しなければなりません。そのため熊も冬ごもりすることになります。秋ごろから食いだめしてたっぷり脂肪をつけ、巣穴をさがして干し草や枝を敷きつめ快適な環境をつくります。熊たちはそこで危険がないことを確かめるため1ヶ月近くも眠らないで耳をそばだてています。それからやっと眠りに入ります。雌はこのとき子供を産みます。熊の冬眠はヤマネのような仮死状態ではなく体温も2〜3度しか下がらず、むしろ睡眠といった感じで少しの刺激で目を覚まします。しかし通常の状態でないのは、冬ごもりの間、食事もせず排泄もしないことからわかります。春になるまでにはげっそり痩せてしまいますが、こうして冬を乗り越えるのです。

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